株式会社タイトルメイクはリピーターとなる本物の顧客づくりに特化したコンサルティング会社です。

Titlemake タイトルメイク

第53話 「現場同行する目的とは」

現場同行する目的とは

先日、とあるクライアントの商談に同行しておりました。商談の状況というのは、法人営業で経営者に自社商品を売り込むまさに正念場というシーンです。売り込む側は、あまり営業経験のないY社長、正直緊張しているとおっしゃってました。

名刺交換を済ませて、商談スタートとなったのですが、頭っから「……………」なんと20秒くらい沈黙が続いてしまったのです。20秒黙りこんでみてください、相当変な空気が流れます。それでも手を差し伸べない私、先方も話を始めようとはしません。

私と先方の社長の目が合い、ようやくY社長が口を開きました。「す、すいません。ちょっと緊張してまして。」その瞬間、ふと場の空気が和らぎ商談がスタートしていきました。

商談の始まりというのは、相手によっても様々です。相手がよくお話される方ですと、とても楽です。先方が話をどんどんされますのですぐに聴く姿勢に入っていけます。

また、気を使われる方もいらっしゃいます。気を使ってお話される方の場合であれば、こちらがオープンにお話していくことで、場の空気が良い方向に流れていきます。

難しいのは、何もお話されない方の場合です。もちろん提案の骨子や、商談の型は駆使していきますが相手の関心事や表情が変わるタイミングをキャッチしていかなければなりません。

まさしく今回は、何も先方からお話をされないケースです。意図してお話をされない場合もあれば、無口な方もいらっしゃいます。今回は意図してお話をされないケースの様に見受けられました。こういった場合に備え、商談をする場合は、どのタイミングで話をし始めるのかという事を定めておくべきです。

私がいつも行っているタイミングというのは、名刺交換後「どうぞお座りください」と言われイスに腰をかけるタイミング、ひざを曲げまさしく座ろうとするタイミングで挨拶から話始めます。もちろんクライアントにもそのように指導しています。一度おこなってみてください。最も心地よいタイミングです。そこから商談の型、事前に準備した商談内容に入っていけばよいです。

さて、今回の本題ではありますが私は頻繁にクライアントの営業現場に同行するようにしています。現場同行というと、皆さん比較的良いイメージをお持ちではないでしょうか。現場の状況を実際に見る事で色々感じることができるからです。私自身も何故クライアントの営業現場に同行するかというと、理由は「仮説を検証する事」にあります。

最も多い三大仮説は次の通りです。

まず一つ目は、そもそもクライアントが設定しているターゲット顧客があっているかという事です。そして重要な事は、ターゲット顧客がどのような感情を抱いているのか、どのようなニーズがあるのか、顕在化しているもの、潜在化しているもの、法人間の取引であれば先方の決算書にどのような影響を及ぼそうとしているのか、そしてそれが経営者の何の動機づけになっているのか等を確認をしてくためです。もちろん仮説を立てている事が前提です。ぴったりあっている事も多々ありますし、現場にいって初めてわかる事、気付く事もあります。

二つ目に、商品づくりのヒントを得る為です。商品やサービスを作って、顧客に売り込む時に当然ですが、基本的には「商品が良い、売れる」と思って商談にいっている訳です。けど、売れないという現実が待っています。その時になぜ売れないのかという原因をおさえる作業は、第三者が冷静に見たほうが的確にそれを掴む確度が高く、再商品化まで早いからです。先方の売れるという仮説を検証しにいっている事になります。

三つ目に、不採算店を黒字化していくヒントを得る為です。リストラクチャリングの中盤戦からは売上高をどうあげていくかという課題を解決していかなければいけません。これは商品・サービスそのものだけではなく、顧客の導線や環境、前提条件等検証する範囲が広くなります。すぐに原因が見つかる場合ももちろんありますが、現場を歩いている内に気付くことのほうが多いです。いずれにせよ売れない原因の仮説を立てて現場検証に入りますので、その問題が一つずつ明らかになっていく過程は非常に楽しいものですし、たくさんの気づきを得る事ができます。

経営者自らが顧客開拓をする際には、第1話でも書かせて頂きましたが、商談の型が必要です。もちろん商談の準備も必要でそれらがここでいう仮説となります。これがなければ検証が煩雑になります。すなわち事業が成長してく事が非効率となるわけです。これなら、絶対に売れるとか、これなら絶対に集客できるとか、そこまで作りこんで=仮説を立てていて初めて現場同行(現場視察)が威力を発揮します。

Y社長の商談は良い方向でまとまりました。この商談の経験がY社長の会社に顧客開拓の仕組みを作る基盤となるでしょう。

Mail Magazine
「コンサルティング最前線」をメールマガジンでお届けします。